おお振り

□I am
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あのね、


キミを、


好きみたい



そう言ったら君はどんな顔をしてくれるんだろう







今日も栄口はキラキラしてた。
キラキラ笑顔。

そう見えるようになってしまったのはいつからだっけ?


もう、そんなことすら覚えてないほど前から俺は栄口のことが好きらしい。


どうしようか
どうしたらいいの


こんな自問を何回繰り返したんだろう


好き、

と思わずこぼれ落ちそうになる。

ダメだって分かってる。
それは理性では。
本能が伝えたがってる。

それで、
抱きしめて、
キスをして、

俺だけをみていて欲しいな…

なんて



「ねー水谷聞いてる?」

「…ふぇ?!」

「やっぱり聞いてなかった」

目の前にいきなり栄口がいて変な声が出てしまった。

案の定クスクスと控えめな笑い声が聞こえる。

恥ずかしくて思わず机に突っ伏した。


「…栄口ひどい」
笑わないでよ、なんていって、本当は笑って欲しいななんて

だってその笑顔が可愛い、なんて


栄口につられて思わずあがりそうな口角を必死につりさげようとする。

けど、
「まあまあ、拗ねないの」

なんていって栄口がポンポン俺の頭を撫でてくるから今度はニヤケた顔をどうにかするのに必死にならなくちゃいけなくなった。


「でさ、今日一緒に帰らない?」

ダメ?なんて首を傾げてくるから、見下ろされてるはずなのに、上目遣いで見られているような気分になってしまう。

赤くなった顔はきっと不可抗力

「いい、よ」

どもってしまったのもきっとそう




キミがニッコリ笑いかけるから、
この地位もなかなか捨てられないのです

だから心の中で唱えよう
たとえ苦しくなったとしても








Iam



(わたしが)(     なんです)

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