デュラ小説
□どうしてどうして
1ページ/1ページ
「正臣は何にも分かってない。」
帝人は言った。唐突に。
「…何が、だよ。」
帝人の威圧感に息が苦しい。
「僕の事だよ。」
青い目に射抜かれる。ああ、このまま死んでしまうのでは無いだろうか。そんな錯覚がする。
「帝人の事?」
「そうだよ。僕は変わった。」
何言ってんだよ。お前はあんなに真面目で昔と全然変わらなくて。
息が苦しい。
「どうして、そんなこと言うんだよ」
動悸がする。
「正臣に僕をちゃんとみて欲しいから」
目の前が、くにゃりと歪んだ気がした
(どうしてどうして)(どうしてわかってくれないの)