デュラ小説

□ライバルはもう沢山?
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あなたのことをみているとドキドキするの

あなたが他の人に笑いかけると苦しくなるけれど

私に向かって笑いかけてくれるとそれだけで満たされるの


あなたのその煌めく蜂蜜色の髪が好き

その大きくて包み込んでくれる瞳が好き


ああ、あなたのことが好きすぎてわたしはもうどうしようもない!







「聞いてくれ帝人!」

爛々と目を輝かせながら部室のドアを勢いよく開いた途端正臣は開口一番そう言った。



「…どうしたの、テンション高臣」


帝人のちょっとしたギャグ(?)をスルーして、正臣は帝人の肩を抱いた。


「俺のモテ期来たーーーっ!!」




「……、は?」




理解出来ない、という顔で帝人は正臣を伺った。



「だ、か、ら!俺のモテ期がついに来たんだ!!」

まぁ、モテ期なんて無くても俺は罪なくらいモテるんだけどぉ〜


ぶりっこポーズをしながらニマニマしている正臣を見ていられなくて帝人は目を逸らした。





「確かに臨也さん達にモテモテだね。で、結局なんなの」

「…臨也さんはどうでもいいとして、ラブレターが俺ん家のポストに入ってたんだよ!」






らぶれたあ





らぶ、れたー





「ラブレターぁぁっ?!」

ふふん、

得意気な正臣。


「どーだ、帝人!俺のこと見直したか!」

「え、いや、間違えたんじゃないの?住所を」

どこまでも認めない帝人。


「んなわけねーって」


「じゃ見せてよラブレター」


「えー、どうしよっかな〜」

感動が薄れるしなーと、迷っている正臣に帝人は少しムカッとした。


「…(少なくとも今は)友達なんだから見せてくれたっていいじゃん。それとも嘘なの?」


「う、嘘じゃねーよ。しょうがない、帝人には見せてやるよ」




ペラリと正臣が取り出した薄い黄色の封筒に、帝人は少し複雑な気分だった。



「…ふーん、確かにラブレターだね」


「だろ?!」


「でも絶対僕の方が正臣のこと好k「正臣くんお待たせー!!愛しの臨也さん参上だよ☆」


「「死んで下さい」」


「まさかの同時?!」



しくしくと泣き真似を始めた臨也を後からやってきた静雄が殴った。


「痛ッ!!痛いよー正臣くん慰めて?」


「ざまあww」


「いつにもまして酷い!!
…で、ラブレター貰ったんだってね」

ニコッと微笑んで臨也は言った。

「……アンタいつからいたんですか」
帝人から引き剥がして抱き付いてくる臨也に、正臣は心底うざそうな顔をした。



「誰からなのー?」


「それが名前書いてないんスよ」


「じゃあそれは君の勘違いかもしれないなあ。その子、住所間違えたんじゃない?」


「それ帝「言わないで正臣。」


同じような頭してるとか考えたら泣けるから。といいつつ既に涙目な帝人だった。














ライバルなんてもう沢山?
(ほんと、良い度胸してるよ)







→あとがき
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