デュラ小説

□君と僕との心の距離
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「臨也さんって恋人とかいるんですか?」


突然正臣が発したその言葉に、臨也はピシリと固まった。


「臨也さん?」


小首を傾げる正臣はとても可愛らしいのだが、臨也は頭痛でまともに見られなかった。


「えーっと、正臣君」


「?なんですか」



「俺ら、付き合ってるん…だよね?」



そう。臨也は確かに先週正臣に愛の告白をし、了承を得たハズだった。
まだキスさえしてないにしろ。



「…はぁ?」



訝しげな視線を寄こしてきた正臣に、臨也は急に不安になった。
先週、確かに思いを伝えた筈なのに伝わってない…。
そんな正臣の鈍さに自分の想いは一生伝わらないのではないだろうか…と。



「あのさぁ、正臣君。一応確認しておくけど、先週俺、正臣君に愛の告白をしたんだけど覚えてる?」


「ぶっ…!!はぁ?!な、なにいってんすかアンタ!!」
飲んでたお茶を吹き出し、頬を赤く染める正臣君のこの動揺っぷり。ほら、覚えてない。それどころかやっぱり伝わってなかったんだ。







一週間前の、夕焼けが部屋を暖かく照らしている時のことだった…――――――




正臣君と俺。パソコンデスクとテーブルで離れた距離にお互い座り、黙々と仕事をしていた。

ふと、俺が顔をあげると正臣君の髪の毛がきらりとひかった。それで――――俺は―――





「正臣君」


「――なんですか?」


「付き合って、くれないかな…」


「別にいいですけど―――」




そう、確かにこの瞬間、君と僕の心の距離は縮まったんだよ!





「分かった?!正臣君!!」


「……………」


「…正臣君?」


「キモいわ!!!」








君と僕との心の距離=∞km?




(っていうかどこらへんが愛の告白なんですか?)(俺の愛が詰まっていれば全部そうなんだよ)




















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