デュラ小説
□何色にする?
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「それじゃあ、楽器買わないとね。」
「実費っすか?」
「3割は部費から出るよ。」
3割かぁ、と正臣と帝人は思案した。2人は一人暮らしをしていて金に余裕など無かった。
まぁ、一人暮らしという点では静雄と臨也も同じなのだが。
「あの…楽器っていくらぐらいするんですか?」
恐る恐るといった様子で帝人は口を開いた。
「キーボードはねぇ、結構安い所からあるよ。一番安いので9000円ぐらいかな。ギターは安くても40000円ぐらいはするよ。」
「「え、」」
「い、一番安くても9000円かぁ…。」
「40000円…。」
呆然として呟く2人。
それなりに値段がはると思っていたが、予想以上だ。
「まぁ取り敢えずは見てみりゃいーだろ。そこまで急いで買わなきゃいけねー訳じゃねぇし。」
静雄の提案にうんうんと頷く臨也。…今日は平和だ。
++++
「何か気に入ったのある?」
「この青色のやつがいいです…。」
そう言って正臣が指したのは一番安い中古のギター。
「えぇー。こっちの黄色のやつがいいんじゃない?」
「いや、俺も思ったんすけど高いから…。」
確かに、ギターの中でも安いとはいえない値段。
「…俺が半分出してあげようか?」
せっかく買うのだからどうせなら一番気に入ったモノをと思い、臨也は提案した。
借りは今度返して貰えば…
「いやいいです。」
「え!!?」
「臨也さんに借り作りたくないんで。」
「俺がそんなに過去の事を持ち出すように見える?そんなに汚い人間だと思う?。」
「見えます。思います。」
先程考えていた事とは真逆の事を言いながら、臨也は思案した。
青色のギターだけは止めて欲しい。だって青色にしたら…
帝人君とお揃いになっちゃうじゃん!!!
ギターの色が赤と黒とかだったら大賛成なんだけどね。
何色にする?
――――――
少し中途半端ですが、長くなりそうだったので切りました。
帝人のキーボードは青が主の黒がかかってる感じです。