デュラ小説
□クリスマス小説
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−クリスマス−
とても甘美な響きであり、まさに可愛い女の子と一緒に過ごすのにピッタリな日。
そう、可愛い女の子と
一緒に・・・・
「はぁ・・・・」
出来れば、いや、出来るものならそうしたかった。
俺には沙樹という可愛い彼女までいるのに、一体全体どうしてこんな男の傍にいるのだろうか。
「どうしたの。正臣君」
顔を覗き込んでくる臨也さんを睨み付けてやった。そう、全部この男のせいだ。
「あんたのせいで沙樹とラブラブする時間が無くなったからイライラしてるんです!」
怒りをぶつけてみても、まあまあ、とさらりと流してくる臨也さんに余計イライラが募った。
「俺だって折角のクリスマスだし、正臣君と過ごしたかったんだもん」
「大の男がだもんとか使わないでください」
俺のつっこみに臨也さんは口元に笑みを浮かべると、クシャリと髪を撫でてきた。
「ねえ、どこか行きたいところある?」
「男2人でどこ行ったって面白くありませんよ」
「帝人君とは楽しそうにしてたじゃない」
ゲーセンとか、ファストフード店とか、と楽しそうに話す臨也さんに、思わず目を逸らした。
「別に・・・家でいいですよ」
「そう?」
俺の言葉に臨也さんは不満を抱かなかったらしい。
テレビでも見ようか、と俺の手を引いて立ち上がった。
クリスマスデートも家でしましょう
(まあ、家だったら堂々とイチャイチャ出来るしね)(外に出たら触らないでください)