夢小説(題未定)
□第五話
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「親いいって。」
「本当!わーい!」
千鶴は両手を上げ、ばんざーいばんざーい、早く見たーい発見したーいと意味の分からない事を言っておおはしゃぎ。
昨日、帰ってすぐさまお母さんに聞いたところ、金曜日ならお父さんと二人で旅行に出かけ、その上弟の洸騎は友達の家に泊まるらしい。
「というわけで、金曜日の放課後は開けといてね、君たちが言い出したことなんだから。」
私は弁当のウインナーを箸で掴みながら言う。
というかさ、とゆうたん。
「姫って弟いるんだ。」
「似てる?オレ達みたいに。」
誇らしげにきらきらして言うゆっきー。
「君達には敵わないかな。」
「弟かー!見たかったな〜。最近の中学生はすごいから、春ちゃんの弟くんみたいな子だったらどーしよ・・・。
オレっちの精神が持たないよー。」
あー・・・・、生意気だよなあいつ。
可愛げないし優しいところもないし。
わがままだし、顔がいいからって告白されまくりだし、春ちゃんの弟よりもひどいな。
金曜日
「おっじゃまっしまーす!!」
うっほーいと家の中へ勢いよく入っていく千鶴。
それを見て私は溜息。
要の委員会が終わるのを待って、ちょうど5時に家についた。
全く、千鶴は小学生かっつーの。
「こら千鶴、ちゃんと靴そろえないと。」
さすがゆうたん!!
お兄ちゃんにほしかったー・・・。
「ってそこ!!勝手に部屋のぞいたりするな!」