リボーンの部屋

□綺麗なものは遠くにあるから綺麗なの?/フランver.
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なんて醜いこの世界と、ミーの欲望。

綺麗だと思って近づいて、
よくみると、そんなに綺麗じゃなくて。
むしろ、きたないようなー。
ミーは綺麗なものに憧れる。でも、
綺麗だと思い、近づいたら本当は汚くて
勝手に期待してー。
勝手に裏切られた気分になってー。
そして、そんな強欲なミーも汚く思えて。
少しでも、とー。綺麗なものをミーはまた綺麗なものを求めているミー。
簡単に例えるなら、夕方、キラキラ輝いていた綺麗な小川。近づいて、その美しさに触れてみたくて。
でも、近づいてみたら、綺麗には見えなくなって。またミー、一人だけが裏切られた気分になって。
あぁ、何て醜いこの世界。
そんなことを、繰り返して繰り返してずっとそんなことをしていて、そして、ある時色々あって、ヴァリアーに入隊した。
そして、少しの時がたち、ミーは幹部に、仲間入りをした。
その日の夜、ミーはなんとなく空をみたくなって、外へ出掛けようとした。すると、スクアーロとかいうセンパイが
「ヴォォオイ!どこへ行くぅ、おまえぇ!」
「別にー、プライバシーの侵害ですー。」
「それにしても、ベルちゃんったらぁ、
どこにいったのかしらぁ。」
「(ベルセンパイ…ここにいないから、ミー がまだ姿をみてない唯一の先輩…。)」
そして、ミーは外にでた。
それで、ミーはふと辺りを見回すとー
大木の上に誰かがいるのに気づいた。
金色の髪をしていた。
なんだかとても、綺麗に見えて。
また、ミーは自分から性懲りもなくその、綺麗な人へと大木をのぼり、ゆっくりと
ミーは近付いていった。
どうやら、その人は綺麗な藍色の夜空を
見上げてー
………泣いていた。
ミーは、綺麗で近づく事のできないけれど裏切らない夜空は<好き>
どうして、泣いているんだろう。
「こんな、綺麗な夜空なのに…」
「だ、誰だっ!」
「コンチハー。ミーは新しくヴァリアーの幹部の術師になった、フランですー。
いちおうー、聞きますけどー、あんたはーもう1人の幹部ですかー?」
「…そーだよ。嵐の。つーか、王子の許可無しでかってに、みんなよ。」
「嵐のねー?その割には泣いてましたよね」
「見てたのかよ…。いいか、ぜってーに他の奴等にいうんじゃねーぞ!!」
「じゃあー、言わないんでー。その前髪に隠れている目を見せて下さいー。」
「ししっ。そんなんでいいなら見せてやるよ。」
「!!」
遠くでみて~綺麗″だと思った。
近くでみたら、~汚″かった。
ミーがいままでみたのはそんなものばかり
だけど、センパイは、
-遠くでみても近くにいても
       ~とても綺麗″だった-
「しししっ、そういえばお前術師っていってたな。じゃあ、これ被れ。」
「えー、この変な蛙の被り物ですかー」
「寝る時もちゃんと被っとけよ。」
ミーはこの人と共にいたいと思ったー。
(でも、何で泣いていたんだろう?)

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