リボーンの部屋

□その孤独、ミーが温める事は叶いませんか?
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夜なんとなく、外を歩いていた。
ミーは、この時間が好きだった。
静かに響く虫の音色。
綺麗で何だか心地よかった。
そんな、ミーのお気に入りの時間に
お気に入りの道を歩いていた。
すると、暗くてよく見えはしなかったけど
ふと、師匠の姿が見えた。
「何、してるんですかー?」
「少し、夜風にあたりたくなりまして」
「…そうですかー」
ミーには、そんな師匠の顔が少し寂しげのような、悲しげのようなそんな気がした。
そして、まあ、せっかくあったのだしと
世間話やら色んな話をした。
ミーがいくら話をしても、
その冷たそうな背中は、温まらなかった

それでも、とミーは毒舌を吐きつつも、
憧れているこの師匠の背中を暖めたい、と思った。センパイに教えて貰った。
「憧れる気持ちは、好きより強いんだ」といっていた。あのときは、好きと憧れは、別物だろうと思っていたが今になって
案外、間違いではないのかもしれない。
だって、ミーはこの人と一緒にいたいと
思うから。きっと、好きなのだろう。
だから、
「もし叶うならその背中だけじゃなくて、あなたの全てをミーが暖めたい。」
ポツリ、小さくつぶやいた。
小さな願いだろうけどミーにとっては、
とてもとても大きな願い。

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