diletto angelo

□episodeW
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今朝、ボスが知らない女を連れてきた。
新しい使用人かと思ったけど、『拾った』とか言ってたから、どうやらそうじゃないらしい。
じゃあ、ボスの新しい女かとも思ったが、女を置いてさっさと部屋へ戻った様子から見て、それも違うようだ。
とりあえずよく分かんない奴だが、笑うと結構好みだったので、俺は気に入った。
ソイツはエミリアというらしい。
エミリアはバカ蛙の被り物を気に入っていたのだが、俺が気にくわないので、俺のティアラをやった。
結構似合っていたのが、また可愛かった。





その後、エミリアはルッスーリアに連れて行かれたのだが、昼過ぎに俺が大広間でテレビを見ていると、エミリアが入ってきた。


「エミリアじゃん。随分綺麗になったんじゃねぇの?」


初めとのあまりの変わりように、俺はからかうように言った。
すると、エミリアは恥ずかしそうに頷いた。


「うん・・・。ルッスねぇが、綺麗にしてくれた・・・」

「アイツ、そういうの好きだからなー。・・・で、ルッスーリアは?」

「・・・分かんない。ザンザスと話してたら、居なくなった」


ボスの事を呼び捨てかよ・・・。
やっぱりエミリアはどこか不思議な奴だ・・・。

俺はそう思いながら、エミリアを自分の方へ引き寄せた。
エミリアは全く抵抗せず、ポスリ、と、俺の膝の間に収まった。


「・・・みんなは?」

「あー、任務行ったぜ」

「・・・・・・任務・・・」

「そ。仕事だから」


そう教えると、エミリアは、ふーん、と、納得したようだった。


「ベルは?任務ないの?」

「王子は、今日は休みだから」

「お休みなの?」

「ししっ。まーな」


俺はそう言うと、ふと思いついた疑問を口にした。


「そういや、エミリアって、何でボスに拾われたワケ?」


その質問に、エミリアはうーん・・・と頭を捻る。


「何?ボスに口止めされてんの?」

「ううん。違うけど・・・・・・何でって聞かれると、よく分かんないの・・・」

「そんな難しい出会い方?」

「ううん。私が捕まってた所のボスをザンザスが殺しに来た時に、私を見つけてくれた・・・」


エミリアの言葉に、俺は前髪で隠れた目を大きく見開いた。






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