diletto angelo

□episodeV
2ページ/5ページ






「来い」


ルッスーリアを追い出し、俺はコイツに、俺の横に座るように命じた。
ガキは何の迷いもなく、俺のベッドに腰掛ける。





「カス共とはどうだった?」

「カス・・・?」

「さっきの部屋にいた連中だ」


俺がそう言うと、ソイツは細い指を唇に当て、考える仕草をした。



「・・・えっと、ルッスねぇは、優しかった・・・。ちょっとギュッてしてくるのが、びっくりするけど・・・」

「アイツはスキンシップが激しいんだ。ほっとけ」


俺の言葉に、ガキはこくんと頷いた。


「フランは・・・かわいかった」

「あ?」

「カエル・・・」

「ああ、あのふざけた被り物な」

「ベルは・・・・・・王子だって。おそろいのこれくれた・・・」


そう言って、ガキはティアラを見せた。
・・・・・・ハッ。カスが。
早速コイツを気に入ったみてーだな。


「あと・・・レヴィたんって呼んだら、みんな笑った・・・?」

「ぶっ!!」


レヴィの呼び方に、俺は思わず吹き出した。
あのカスには似合わねーあだ名だな。


「アイツは『レヴィ』だ。たんはいらねぇ」

「そうなの?・・・じゃあ、レヴィって呼ぶ・・・」

「カス鮫はどうだ?」






次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ