diletto angelo
□episodeY
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「ゔお゙お゙い!!」
ビクッ
背後からの大声に、私は大きく肩を跳ねさせた。
もう既に涙目になりながら、私は恐る恐る振り向く。
「ベルはどこ行きやがった?」
後ろには、綺麗な銀髪をひらめかせて、でもそれに似合わない怖い剣幕をしたスクアーロが立っていた。
私は怖くって、ふるふると震えながら、指でベルが向かった方を指した。
「チッ。遊んでばっかいやがってよぉ」
スクアーロはそう呟いて、私の指した方へ行ってしまった。
「・・・こ・・・怖かった・・・」
私は涙目になって、安心してため息をついてしまった。
私は、スクアーロとまだ仲良くなれてない。
だって・・・・・・怖い・・・。
いつも睨んでるし(それはザンザスも同じだけど)、すぐ怒って怒鳴るし(それもザンザスと同じだけど)、何でもかんでも『カス』って言うし(・・・それもザンザスと同じだけど・・・)。
・・・・・・・・・あっ!!それに、左手刀だし!(あれ?でも、ベルもいつもナイフ持ってるし、ザンザスも銃持ってる・・・・・・)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
とにかく、私はスクアーロが苦手なの。
なのに、今日、そんな私に、緊急事態が襲ってきた。
「え・・・。ザンザスもどこか行っちゃうの・・・?」
「ああ。めんどくせーがな」
「どーしても?」
「ボンゴレの会議だ。俺以外では駄目だからな。何だ?寂しいのか?」
「・・・・・・うん」
だって・・・・・・今日は、ベルもフランも一緒に任務行っちゃったし、レヴィもザンザスが肉が食べたいとか言うから、遠くまで買いに出ちゃってるし、ルッスねぇもお仕事だって言ってたんだもん。
ザンザスが行っちゃったら、誰も残らないもん。
「・・・・・・」
私がふてくされていると、ザンザスが私の頭を撫でた。
「・・・帰ったら一緒にいてやるから、大人しく待ってろ」
ザンザスがそう言うから、私はこくんと頷いて、お見送りもした。
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