diletto angelo

□episodeY
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しばらく私は、大広間で、ルッスねぇが買ってくれた本を読んでいた。
・・・えっと、『シンデレラ』とか『白雪姫』もだし、『人魚姫』とか、とにかく私が退屈しないようにいっぱい買ってきてくれた。
・・・・・・お姫様のばっかりだけど、ルッスねぇの趣味かな?
私も好きだからいいんだけどね・・・。


私が静かに本を読んでいると・・・・・・





「うお゙お゙お゙い!!ルッスーリアは居るかあ!?」


バン、と、大きな音を立てて、私の苦手な人が入ってきた。
思わず、びくりと身体を強張らせてしまう。


「チッ・・・。いねーじゃねーか」


スクアーロは舌打ちすると、私に気がついた様子で、こっちを見た。


「オイ、エミリア!!ルッスーリアはどこ行った!?」

「っ・・・!!・・・・・・えと・・・あのね・・・・・・」


突然怒鳴られて、私はしどろもどろになる。
・・・な、泣きたいよぉ・・・・・・。


「はっきり言え!!」

「・・・っ・・・・・・ご、ごめんなさっ・・・・・・ふぇっ・・・うわぁぁぁん!!」


あんまり怖くって、私はとうとう大声で泣き出してしまった。
いつもはこうなる前に、ザンザスとかが助けてくれるけど、今日はみんないない。
その不安が、余計に私を臆病にさせる。


「お、おいっ!!何泣いてんだ!?」

「うえーん!!スクアーロが怒るー!!ごめんなさいー!!ザンザスー!!助けてー!!ふぇぇぇええん!!」

「うおっ!?俺がいつ怒った!?ザンザスに言い付けるのか!?待て!!俺は何もしてねぇぞお!!ちょ、頼むから泣き止めぇぇぇええ!!」






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