しゃららん

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「この曲、好きなんスか?」
「あ、」


振り返ると財前くんがおった。彼はうちの中学のテニス部部員。まさか彼がこのCDショップに来るとは思わんかった。




「好きなんスか?」
「せやで!!全てが優しいから」


「それより、財前くんが居るとは思わんかった」
「居っちゃアカンのですか?」
「そうなんちゃうけど…びっくりした!」


財前くんは隣でCDを手に取っては見て戻していた。




「そういえば先輩…好きな人おります?」
「えっ?…お、おらんけど…」
「じゃあ俺にチャンスありますね」
「? どういうこと?」
「そのまんまの意味ッスわ」


「先輩このCD買わんのですか?」

財前くんはうちが持っていたCDに目をやって問い掛けてきた。


「あ、うん…今 お金持ってなくて…」
「じゃあ買ったります」
「えっ!?いいよ…!!」

「俺もこのCD自分用に買うんで…ついでッスわ」
「でも…っ」

「…その代わりと言っちゃなんスけど…付き合ってくれへん?俺、先輩のこと好きやから」

「…っ」


場をわきまえろ、
そう言えばいいのに…口が開かない。だって財前くんが真剣な眼差しでうちを見つめるから。



「ええよ。…でもうち…物で釣られた訳ちゃうから…真剣やから」
「わかってます。」

財前くんは笑顔でうちが持っていたCDを持ってレジに並んだ。








この恋のテーマソング


( この曲がもっと好きになった )









――――――

意味がわからない
小説になってしもた…



101003 hiroco
thanx...『彼女の魔法』さま


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