しゃららん

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「溶ける…っ!」
「人間は溶けたりしないよ?」

「ゆっ…幸村精市!?」
「知ってるんだ?俺のこと」
「そりゃあ…」

立海テニス部の部長で神の子と呼ばれ崇められている彼を知らない人はいないだろう。




「君は夏が嫌い?」
「…好きだったら『溶ける』なんて言わないよ」
「フフ それもそうだね」

目を細めて笑う彼はきらきらしていて気づけば彼に見とれていた。



「君 今日俺と帰らない?」
「ナンパですか?」
「そうだね、そういうことにしておこう」
「神の子と呼ばれていても素は中学3年生男子なんですね」
「うん。健全な男子だよ。…で、帰る?」
「帰ってあげてもいいですけど…」
「本当?君は優しいね」
「どうも」
「じゃあアイスを奢ってあげる」
「…っ」


揺らいだ。心が…
いけない。夏に『アイス』と言う単語を聞くと心が躍る。



「じゃあ鞄持ってきますっ!!」
「フフ うん。」


ざわわ、と心が騒ぐ。ああ、私は彼のことが……









ピーチメルバ


( このアイスがいい!! )
( それは彼に落ちた味 )







thanx...『31』 さま
100819 hiroco


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