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□薔薇色薬
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千紫郎が言った。


「す…る…?」

「ん、俺が黒刀を抱くって事。嫌?」

「嫌じゃ…、んぅ…」


千紫郎と唇が重なる。
触れるだけのキス。


「まぁ…やめる気なんてないけど。」

「ひぁ…ッ」


千紫郎が耳元で囁く。


「耳で感じちゃうんだね…もっと良くしてあげるから。」


そう言ってまた僕にキスをする。
さっきとは違う、呼吸を奪うような激しい口付け。


「んん…ふ、ぁ…はぁ、ん…ハァ…」


唇が離れたと思うと、今度は首筋に触れる。


「あぁ、ん…やぁ…痛い…」

「ン…ゴメン、強くしすぎた…」


首筋に紅い印。


「ねぇ…千紫郎…、もっとォ…」

「…っ、そんな顔…」


千紫郎がシャツをたくしあげ、胸の頂に手を伸ばす。

摘まんだり弾いたりする度に、身体がビクビクと反応した。


「ハァ…ん、っう…千紫…ろ…」

ガリッ

「っあぁ!!」


千紫郎が胸に歯を立てる。
いきなりの刺激に高く啼いた。


「いっ…痛い…やだ…」

「でもこっちは反応してるよ?」


妖しく笑いながら千紫郎が僕の熱に触れる。
布越しではあるがそこはすでに昂りで大きくなっていた。


「ねぇ…欲しいって言ってみて?」

人が媚薬に犯されてるのをいいことに、こんな事を言ってくる。


「あ…千紫…ろ…もっと、して…」

普段は絶対言ったりしない言葉。
満足したのか、千紫郎は僕のズボンに手をかけた。

ファスナーの音が腰に響く。

「ねぇ…早く…ッ」

待ちきれずに千紫郎の眼鏡を奪い、自ら口付けを施した。


もう理性なんてどうでもいい。

薬のせいにしてしまえば。



 
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