短編A

□憂鬱なMonday
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月曜日は嫌い。

これからまた長い1週間が始まるから。
嫌いな教授の講義が二時間もあるし。


ガチャリ、と扉を開けて、私のテンションは底まで落ちた。



「(雨、か―――…)」



そこまで強くはないけれど、長時間降りそうだな。

雨の日は荷物が濡れるし、髪は広がるし。



「(嫌だな…大学)」



そんなことを思いつつも傘をさす。
流石に『気分的に無理だから休みたい』とは言えない。

諦めて家を出て駅に向かった。



「…毬江ちゃん」



とても心地よくて、真っ直ぐに私に向かってくる声に呼ばれた。

…けど、そんなはずはない。
だって、あの人ならとっくに仕事に―――



「毬江ちゃん」



さっきよりはっきりと名前を呼ばれる。
振り向くとそこには、あぁ、やっぱり。



「小牧さん!」

「たまたま見つけて、さ」



そう言って小牧さんは私の頭をポンポンと撫でた。



「…いってらっしゃい」

「いってきます!」



〔憂鬱なMonday〕



((貴方に会えただけで、嫌なこと全部とんでいく))

御題元・Silence
 

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