短編夢小説

□バレンタイン企画
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=バレンタイン〜シカマル編〜=



バレンタイン。まぁ、想い人にチョコを渡す日だ。


最近じゃ逆チョコだの、友チョコだの、色々とある。
俺には縁遠いもんだ。いのが義理チョコくれるぐらい。
ホワイトデーに女装させるのはやめてほしい。


まぁ、とにかく・・・俺が誰かに渡す、・・というのは経験がない。


(・・・どうしよう)


一応、本とか見て作ったが・・・結構チョコって難しいな。

つか、ハートは狙いすぎだよな。丸型とかでいいよな?
てか、時代は生チョコとかか?普通に板チョコを溶かして型に入れるとかでいいのか?

(・・・これで、いいよな?)

現在、親の寝ている隙に俺はチョコ作りをしている。
2月13日。女性が頑張ってチョコ作ったりするだろう日。

俺、奈良シカマルは男でありながら頑張ってチョコ作ってます。

(・・・つか、板チョコ溶かして型に入れるって、手作りなのだろうか)

まぁ、深くは突っ込まないでおこう。
でも、・・・受け取ってくれるだろうか。

(イケてない組だしな、俺・・・)

ユメが本命として受け取ってくれる可能性は、低いよなぁ・・・。



水名倉ユメ。同級生で、俺と同じ中忍。
俺との共通点がありすぎる女。

影を操ったり、
昼寝好きだったり、
空好きだったり、
小食だったり、

まぁ、細かいのをあげていけば大量にある。

とにかく共通点の多い、あの男前女に俺はまんまと惚れた訳で。

元々家が近くというのもあるが、ガキの頃からずっと一緒だった。
その結果片思いして、10年は経ってる。


「・・・ハァ」


ただ、俺にもプライドはある。
そんな素直にバレンタインにチョコ作らないし、ユメも作らない。
寧ろあの女は料理出来るくせに、料理嫌いだ。作るはずがねぇ。

なら、期待するより俺が作って渡してやる、という結論に出たのが今年の2月の始め。

「・・・これで、いっか」

パタン、と冷蔵庫を閉じる。
それと一緒に自分の手を見る。

あんまり料理をしない俺の手は、ボロボロになってた。

チョコを溶かして、型に入れるだけなのに・・・怪我してらぁ。
あぁ、板チョコ切る時に手でも切ったかな。

・・・めんどくせぇ。
















「・・・シカマル」

「何」

「・・・冷蔵庫のこれ、何」

「・・・・」

「・・・ユメちゃんに?」

「うっさい」


「し、シカマルゥウウウウウッ!!!お父さんは、お父さんはぁああああああっ!!!;;」

「うっせぇよ!!親父には関係ねぇだろ!!」


チョコを丁寧に包装して、家から出る。
親父がまだ叫んでたが、知ったこっちゃねぇ!




「・・・シカマル?」

「・・・よぅ」

ユメの家に行けば、ユメにチョコを渡そうと家の前でぞろぞろ人だかりが出来てた。
それに吐き気を起こしながら、裏に行く。
裏のユメの部屋の窓を叩けば、ユメが嬉しそうに出てきた。

「・・・他の人は?」

「任務とアカデミー。私は休暇貰って、立てこもり」

「お疲れ。・・・あのよ、」

「なぁに?」

ニコニコと笑ってるユメ。
・・・絶対、俺の用事を分かってて聞いてやがる。

「・・・その、」

「?」

「・・・ぁー、」

「(可愛いなぁ・・)」

「・・・これっ!」

ユメの胸に袋を押し付ける。
絶対に中身なんざ言わない。少しは空気読め。そして想いに気づけ。

「・・・素直じゃねぇ」

「・・・うっさぃ」

「はいはい。・・・おっ、上手に出来てる」

「・・・ふんっ」

ぷいっ、と顔を背ければ、手を掴まれた。
ぁ、隠すの忘れてた。

「・・・怪我」

「・・・料理、慣れてないから・・」

「・・・もう作るな」

「・・・・」


「シカマルが怪我するの、すっげぇ嫌だ」


険しい顔をするユメに、何故か罪悪感を抱くのは惚れた弱みってやつのせいにする。
ごめん、と謝れば優しく抱きしめてくれた。

「・・・シカマル」

「・・・っんだよ」

「・・・好きだよ」

「・・・ん」

髪留めを解かれ、少しずつ髪が肩にかかる。
額にキスされ、それだけでも恥ずかしいのに、

ちぅ、と音を立てて・・・唇にキスされた。

「ふ、ぁ・・・ん〜・・!」

「・・・はっ、・・」

「ぷぁ・・・ちょっ、・・ユメ!?」

「今のはキスフラグだろ。・・・もしかして、ファーストキスだった?」

「・・・ぅ〜・・」

「ぁ、図星なんだ」

クスクスと楽しそうに笑ってる。
何だかムカッときたので、自分からキスしてやる。

そしたら、やっぱり嬉しそうに笑う。

「・・・どうやったら、イライラさせれるかなぁ」

「シカマルが怪我したらv」

「・・・ハァ;」

「ねぇ、チョコ・・・食べてもいい?」

「いいよ。・・・上手く作れてるか、わからないけど」

「シカマルが作ったなら、砂糖と間違えて塩入れられても美味いよ」

「味覚おかしいんじゃねぇの?;」

「黙れ。・・・ん、美味い」

「・・・ホントかよ」

「ホントだよ。はい、あ〜ん」

「ぁー・・・。・・ぁ、結構美味い」

「でしょ〜?いい嫁さんになるよv」

「あのなぁ・・・;」



「まぁ、俺が貰うけどね?」



「・・・バーカ」


まぁ、そういう所にも・・・惚れたんだろうけど。




(シカマルー)

(ん〜?)

(チョコおいしかったよね?)

(おぅ)


(後ろの口で食ってみる?v)

(死ねば?)


=あとがき=
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ユメシカの書きやすさパネェ・・・!!
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