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□確信犯はだぁれ?
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東月くんと付き合い始めて2ヶ月―


大事にされてる、とは思う。


けれども、2ヶ月も経って手も繋いだことがないというのは如何なものか。


ここまでくると、彼は本当に私を好きでいてくれているのか不安になってくる。




昼休み、東月くんは風呂敷に包まれたお弁当箱を手に私の教室までやってくる。





「名前ー、弁当持ってきたぞ」


『うん、いつもありがとう』





本当は私がやるべきことなんだろうけど…

東月くんが作った方が美味しいし、という思考が働いてしまって、すっかり甘えてしまっている。





『わ、このロールキャベツすっごく美味しい…』


「ははっ、喜んでもらえてよかった」





そういってあの眩しいくらいの笑顔で微笑む東月くん。

やっぱりカッコイイな、なんて思ったりする。

でも…





「名前?どうかしたか?」


『ううん、何でもないよ』


「言いたいことはちゃんと言ってくれよ。名前」





さっきとは打って変わって真剣な表情で私を見つめる東月くん。

その瞳に吸い込まれてしまいそうで、一瞬ここが教室であるということを忘れてしまいそうだった。





『わ、笑わないでよ?』


「笑わない笑わない」


『だって…私たち付き合って2ヶ月になるのに、東月くんと手も繋いだこと、ないから…』


「…ふっ」


『あ、今笑ったでしょ!!』


「ははっ、ごめんごめん。あまりにも名前が可愛いこと言うからつい」


『なっ…』





思わず東月くんを睨んでしまう。

けれども東月くんは笑顔のままだった。

私は半ば諦めて、お弁当の中の卵焼きを箸で摘み上げる。





「我慢しなくていいならすぐにでも手を出すんだけど」





突然投下された爆弾に、思わず顔を上げると、唇に柔らかい感触があった。

箸で掴んでいた卵焼きは私の口に入る前に再びお弁当の中へと落下していった。

びっくりして東月くんを見れば、ニコニコと笑みを浮かべながらこちらを見ていた。





確信犯はだぁれ?

そんな彼の笑みに、心拍数は急上昇



(なっ…//)
(あはは、可愛いなー)


□ □ □

駄文失礼しました。
スタスカ好きだけど実は秋と冬しかやったこと無いんで、
春夏組のキャラがあまりわからないんです…

でも一番好きなのは錫也ですww

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