BOOK
□rainy
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「…最悪、だ。」
まるでバケツをひっくり返したような雨に
私は思わず溜め息をついた。
確か、今日の天気予報は晴れだったはずだ。
「もうあの天気予報は見ないことにしよう。」
窓の外を見つめ、ふと独り言を零す。
どんより雲にざーざーの雨。
まだ、しとしとだったら許せたのに。
しかも今日の私は不機嫌なのだ。
余計にいらいらしてしまう。
つい先程まで私は職員室に居た。
呼ばれた理由は…まあ、私が悪いのだけど。
1時間に及ぶ長い説教と反省文。
ちょっと授業中寝ちゃっただけなのに…。
あの先生はネチネチしてて苦手だ。
終わった頃にはこんな天気。
叱られる前は晴れだったのに!
…それだけではない。
今日は大切な日なのだ。
なのに、なのに…
樹の…ばかぁっ!!
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