子育て奮闘記
□立派な母親?
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「ほら、いっぱい飲めよ。」
咲が産まれて二ヶ月が過ぎた。
約二時間おきのミルクの時間が、最初は辛かったけど
ミルクを飲んでる間中、じっと俺の目を見ている咲を見てると
そんなもんどうでもよくなったし、逆に楽しみで仕方なくなった。
「お〜、キレイに飲んだな。じゃあ、次はゲップ出してネンネな。」
なんて、無意識にネンネなんて言ってる自分に笑ったりもするけど
育児を楽しんでいる。
「一護、居るか?」
玄関の扉が開く音がしたと思ったら
「ルキアか?奥にいるぞ。」
ルキアが遊びに来てくれた。
「なんだ、ミルクを飲ませに来たのに…。」
縦抱っこをして、咲の背中をトントンと叩いている俺の姿を見たルキアは
酷く残念そうな表情でそう言うと、俺達の前に座った。
「わりぃな。」
ニッと笑って言うと
「いや、次のミルクの時間がある。」
これまた、見事な笑顔で俯いていた顔を上げた。
こうやって
頻繁にルキアが来て、咲の面倒を見てくれたり
乱菊さんや檜佐木さんとか、仲の良い死神連中もちょこちょこ顔を出してくれたりと
つねに誰かが居てくれるお陰か
今のところ、育児ノイローゼにはなってない。
俺は、すごく恵まれた環境に居るんだなと
最近つくづく思う。