子育て奮闘記

□二人目
1ページ/4ページ

咲も もう三歳。

歩く時の足取りも、喋る内容もしっかりしたもんになってきたし

聞き分けも、ちゃんとできるようになった。

俺もその分楽になったし

家事も要領よく出来るようになったから

最近は、昼までに全部終わらせて

後は恋次が帰って来るまで、瀞霊挺内を咲と散歩しながら遊んでる。

今日も昼飯食って
咲におやつと飲み物が入った小さなリュックを背負わせて、散歩を楽しんでいた。

「咲、川があるぞ。」

川っつっても、小さな小川だけど

「きれいだねぇ。」

咲には危ないから

「気をつけろよ。」

川の水を触ろうとする咲の着物の帯を掴んだ。

「つめたーい。」

「ほら、濡れるだろ?」

バシャバシャと音をたてて水で遊ぶ咲の袖を捲り上げた時。

「だいぶでかくなったな。」

後ろから声が聞こえた。

振り向くと

「阿近さん。」

阿近さんが、腕を組んで立っていた。

「だれですか?」

初めて会ったわけじゃねぇけど…

赤ちゃんだった頃だから、覚えてねぇのは当たり前だし

咲にとっては、初めて会う人だから

ちゃんと敬語で聞いている。

その辺は

俺や恋次に似てねぇ。

つーか、ルキアが

『貴様達の育て方では咲が大きくなった時に困る事になる!』

って…

礼儀作法を躾だしたんだよな…。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ