▼デュラララ 短編
□ニコ厨ここにあり。
1ページ/1ページ
カタカタ・・・しーん。
カタカタ・・・しーん。
しーん・・・。
しーん。
「萌え要素含んでやがる、コイツ」
ククク、と笑いをこぼしたのはさっきからパソコンをしていて周りの音など耳にしないヘッドホンをつけた名無しさんである。
「いいな、コイツ。
つかえるなぁ・・・」
ボソボソと呟く名無しさんは寂しそうな臨也をおいてパソコンに夢中である。
「ねぇ、いい加減さぁ・・・」
「うっさい、喋んな。
愛しの磐船の声が聞こえないだろぉが」
と、それだけ言い残しまたパソコンに目を向ける。
「・・・ハァ」
臨也は溜息をつき、目の前の何度も注いだ珈琲を口に含んだ。
「ヤベェ、パネーーー」
名無しさんは目を輝かせ臨也のほうを向いた。
「ねぇ、ヤバい。
コイツヤバい、臨也並にヤバい」
「・・・俺と同類?」
臨也はパソコンの画面に顔を突っ込んだ。
と、目にしたのは・・・。
黒髪の巫女らしきロリが肌蹴た状態で『はぁはぁ』言っていた。
「これはね、厭らしいものじゃないんだよ?
戦ってるの、琉璃ちゃんは」
「・・・へぇ・・・;;」
臨也はストンと腰を落とす。
「琉璃ちゃんに興味が湧かないっていうの?
これだから男は・・・ダメダメだなぁ」
「俺はその琉璃ちゃんとかいう奴より名無しさんのほうがダントツ可愛いと思うけど」
「ば、ばばばば、馬鹿かよ!!」
名無しさんはそう言うと、パソコンに顔を向けた。
「ねぇ、そういう態度ばっかじゃ俺、キレるかも」
臨也は名無しさんの腰に手をまわし、耳元で低く囁いた。
「・・・本当、ソレ?」
「マジだよ」
「・・・困った、管理人がネタ詰まりしたくらいに困った」
「どういう喩えだよ・・・」
臨也は名無しさんの首筋に顔を埋めた。
「素直になってみたらどうなの?」
『名無しさん』と臨也は擽る声で囁く。
「・・・嫌〜、だって恋人はツンデレの方が一番狩り捕ったときに達成感高いじゃん?」
「確かに」
臨也は『でも』とつけたし、
「ちょっと甘えたりするのも甘味があっていいんじゃない?」
とキスをした。
彼の顔をまともに見れないの。
だって・・・恥ずかしいんだもの。
−完−