リクエスト

□仲直り
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「お前なんか嫌いだ!
 死ねハゲ!」
「誰がテメェなんかのために死んでやるか!
 とっとと失せろ女顔!」

今日の昼間、イナズマジャパンのグラウンドに響いた2人の声。
半ばいつもの事だが、今日のはいつもより激しい。
少し嫌な予感がする。

「鬼道、ツインブーストの練習を…」
「鬼道くん、久しぶりにキラーフィールズ…」

2人同時にオレに声を掛けて来た。
もちろん佐久間の誘いの方を受けようとしたが…。

「何で不動まで来るんだよ…」
「消えろって言っただろう、次郎ちゃん」

や、ヤバい。
2人共目が本気だ…。
機嫌が悪い時の2人は本当に厄介だ。
自分の機嫌が治るまで、ひたすら人を巻き込む。
しかも自分達が他人を巻き込んでいる事を自覚していない。
相当厄介だ。
この2人はオレも嫉妬してしまうくらいの連携なのに…。
勿体ない。

「いい。
 風丸の所に行く」
「お、おい佐久…」
「ハッ、さっさと行っちまえ」

佐久間はドシドシと荒く地面を踏みながら、風丸の方へ行ってしまう。
最悪だ。

「ったく、ウゼェ」
「お前らなぁ…」

この状態のコイツらには何を言っても無駄だ。
どんな事を言っても、全て苛立ちの元になる。

「今度は一体何が原因なんだ?」

とりあえず、チームワークを乱さないためにも聞いておく。
解決はそれからだ。

「別に」
「何かあったから不機嫌なんだろう?」
「…チッ」

舌打ちされた…。

「オレが知るかよ。
 アイツが勝手にキレただからよ」

あームカツクーッ!、と不動が唸る。
佐久間よ、一体何をしたんだ?

「円堂!」
「ん?
 うわっとぉ!?」

不動、円堂に八つ当たるな。
そしてシュートが荒れてるぞ。

「風丸は大丈夫か?」
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