リクエスト

□My princess
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オレ、不動明王は帝国学園高等部に入学した。
FFIの後、チームメイトの佐久間が「帝国に来い」とオレを誘い、中等部からの編入。
帝国学園はエスカレーター式だから、あとはそのままってわけ。
でも…まさか一緒にFFIで優勝して、一緒に帝国学園を卒業した佐久間が女だったとは…。

「おはよ、不動」
「よぉーっす」
「珍しいな、お前がアタシより早いなんて」
「うるせ」

久しぶりに早く目が覚め、やる事も無かったから早めに家を出ると、後ろから佐久間が来た。
オレは中等部と似たような、軍服みたいな制服だが、佐久間はスカートを穿いている。
その違いが、佐久間が女である事を主張している。
真・帝国学園の時から、佐久間の事はかなり気になっていたが、佐久間が女だとわかった時、オレは佐久間の事が好きなんだと気づいた。
自分が誰かに惚れるとは思ってなかったから、未だに信じられない。

「佐久間ー!」
「あ、源田」

いやいや、ここは来ちゃダメだろ源田!
せっかく久しぶりに気兼ね無く佐久間と話せると思ってたのによ。

「おはよう佐久間!」
「おはよ」
「…珍しいな、2人が一緒に登校なんて」

源田が佐久間の幼なじみなのは知ってる。
更に言えば佐久間が女である事を最初から知ってたのも、今もあまりオレの事をよく思ってないのも知ってるし、それに…。
源田が佐久間に特別な想いを寄せてるのも、知ってる。
多分オレと佐久間が一緒にいるのが許せなかったんだろう。
だからわざわざオレ達の間に入って来た。
そんな所だろう。

「佐久間、前から思ってたんだが、スカート短すぎないか?」
「朝からセクハラすんな」
「いや、それ校則違反…」
「いいじゃねぇかそれくらい。
 それとも、源田くんは佐久間ちゃんのパンツ見えそうで朝からコーフンしちゃってんの?」
「ッ!!?///」

…源田、その反応わかりやす過ぎだろ。
まぁ確かに佐久間のスカートはかなり短いけど、コイツは見えないギリギリの長さを知ってやがる。

「お、お前ら朝から何言ってんだよ!!///」
「思春期真っ盛りの青春男子仕方がない」
「オレまで一緒にすんな!」
「お前も同じ…つか源田がセクハラするからだろうが」
「もうお前らサイテー」

口では最低とか言いながら、クスクスと笑う佐久間に思わず見取れてしまった。
…源田の虫ケラを見下すような視線にはちゃんと気づいてたぞ。
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