帝国学園サッカー部

□いつかまた
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もうすぐ冬休み。
すっかり打ち解けたオレ達は、サッカー部でやるクリスマスパーティーの準備のため、買い出しに出ていた。
そこで偶然、早目に留学先から帰国していた鬼道にあった。
久々の再会を喜んでいたオレ達は、鬼道の元に駆け寄ろうとした。
だが、オレと不動より前を走っていた佐久間に、一台の自動車が猛スピードで突っ込んできて…。

「佐久間、佐久間死ぬな!」
「佐久間!」


―――――――――――――
――――


佐久間は何とか「生きて」はいた。
だがその目を開いてはくれないし、呼吸器が無ければ自分で呼吸も出来ない。
不動はそれを自分のせいだと思い込んでしまった。
救急車を呼んだのは不動だが、動揺していたせいか、呼ぶのに時間がかかってしまった。
そのせいだと、思ってしまったんだ。
その事に堪えられなかった不動は心を壊し、感情の全てを犯人に向けた。
不動は鬼道からあの自動車のナンバーを聞き出すと、それがC組の担任の車が一致している事に気づいた。
そして不動は、ソイツに悪戯という復讐をした。
それが成功すれば佐久間が目を覚ましてくれると信じて。
不動はただ純粋に、佐久間に目覚めてほしかっただけなんだ。
不動が一番信頼していたのは佐久間だから。

だが、復讐が成功した翌日に


佐久間は、死んだ。
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