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□説教のトメカタ
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ある日、部活が終わった後俺は真田副部長に呼ばれた。
というか怒鳴られた。
心当たりはありすぎて、驚くというよりまたかという感じだ。
まあ、俺が悪いんだけど。
その日は、この前やった英語のテストの点数のことだった。
確かにあれはヤバかった。
どのぐらいヤバかったかというと、いつも赤点をとっている俺が危機感を覚えたぐらいだ。
だからと言ってなぜ担任は寄りによって真田副部長に話したのだろうか。
これはプライバシーの損害だ。この前ならったぞ、うん。
それに、あのテストは昼休みの後にあったから、腹いっぱいで眠たくてテスト用紙が配られてすぐに寝てしまっただけで、
別にわからなかったわけじゃないのだ絶対・・・たぶん
そんなことをつらつらと考えていると、

「真面目に聞かんか!」

という怒声とともに頭を殴られた。
誰にってもちろん真田副部長に、だ。
痛い。物凄く痛い。涙が出そうだ。

「全くおまえは・・・」

そういってまだ説教を続けようとしている真田副部長に俺は、

「好きです!」

といった。
なぜこんなことを言ったかというと、これ以上説教を聞きたくなくて話を変えようと思ってだ。
唐突すぎだって?
そうかもしれない。けど好きなのは本当だ。
俺は間違いなく真田副部長が好きなのである。






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