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□恐怖の練習量
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「どうしたんすか?」

丸井が騒いでいるのを見て赤也は不思議に思ったのかジャッカルに聞いた。

「ああ、柳の用意した練習量がいつもより多かったらしい。」

「あれ、今日柳先輩休みなんですか?副部長と柳生先輩もいないみたいですけど。」

部室を見回しながらいつも赤也よりさきにいる三人がいないことに気付いた赤也は首をかしげた。

「そういえば、柳生が今日は三人とも遅れてくるっていっとたの。」

「そうなんですか。じゃあ、基礎練とかしなくてもばれないんじゃないですか。」

赤也は良いことを思いついたといわんばかりにまだ喚いている丸井に向かってうれしそうに提案する。それを聞いた丸井は、なるほどな、とつぶやいた。しかし、珍しく仁王が止めた。

「やめときんしゃい。そんだけの練習量をそんなに早くできるわけないんじゃからばれて説教されるのがおちやろ。ジャッカル、俺の分はどれじゃ?」

「ああ、これだ。赤也も渡しとくぞ。それと、練習量は人によって違うみたいだぞ。」

ジャッカルに渡された練習表を受け取った二人の反応は対照的だった。
赤也はこの世の終わりだといわんばかりの表情になり、仁王は、にやりと口元に笑みを浮かべていた。



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