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□恐怖の練習量
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「なんすかこれ!?いつもの三倍はありますよ!!」

赤也は丸井と一緒になって文句を言いだした。

「仁王、お前はどうだった?」

「ん〜、いつもと同じぐらいじゃ。俺もまだ柳に信頼されてるみたいじゃな。」

そのつぶやきを聞いてジャッカルは自分の練習量が少なかった理由を理解したが、赤也と丸井は訳が分からないといったように、聞き返した。

「どういうことすか?」

「つまりじゃ、信用のない部員はいつもより多い練習でさぼれないようにして、信用のある部員は少なくして他の部員の世話をさせるつもりなんじゃろ。」

「なんだよそれ!!そんなに俺らのことが信用できないのか柳は!!」

「そうっすよ。それになんで仁王先輩の練習量はいつもと同じなんすか。贔屓ですよ、ひいき。」

「いや、さっきサボろうとしていたやつが言えることじゃないだろ。」

先ほどより騒ぎだした二人を見て呆れたように言った。
その様子を見ていた仁王は、何か思いついたのかにやにやと笑いながら、丸井と赤也に話しかけた。

「信用されてないことが悔しいんじゃったら、その練習量をこなして柳たちを見返してやったらどうかの?」

「そうだな。仁王もたまにはいいこと言うな!おい、赤也やるぞ。」

「はい!絶対副部長たちが来るまでに全部終わらせてやる。」

俄然やる気になった二人は、さっさと着替えて部室から出て行った。
その後ろで仁王が上手くいったと笑っているとも知らずに。

「これで任務完了ぜよ。」

「なんだよ任務って。」

「柳からあの二人のやる気を出させられたら、練習量半分でいいって言われてたんでの。」

「・・・つまりは柳の思うつぼだったわけか。」

「プリ。」


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