Tribute
□七不思議【前編】
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…少年は歩く…
地下深くに作られた道を…
「あっお帰りなさい、ライエル君」
不意に響いた明るい少女の声
声をかけた少女は黒髪、黒目の純日本人らしい姿だった
「…珍しいね…
三人が僕のところに来るなんて…」
ライエルと呼ばれた少年の前には赤、白、金の少女が三人立っていた
「うん
ちょっとライエル君にやってもらいたいことがあって来たんだけど…」
「僕に?」
ライエルは何故か嫌な予感がしていた
ピリリリリ
そんな中、ライエルの携帯の着信音が鳴り響く
「…悪いけど呼び出し喰らったからまた今度ね」
携帯を取り出しメールを見たライエルはそう言うとさっさと去ろうとする
「そうなんですか?
残念です」
本当に残念そうにアリサは顔を微かに伏せる
それを見たライエルは何所か安堵したような、申し訳なさそうな顔になったが無言のままエレベーターに乗り込んだ