Tribute

□七不思議【後編】
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「…なんで俺が一番酷いんだよ」

そう呟いたのは琉架だった




「だって琉架が一番女の子っぽいんだもん」

琉架の呟きにそう返したのは柚依である







「…」

琉架のコンプレックスをさらりと言った柚依を無言で睨むがすぐに諦めた















琉架が思わずそう呟いたのも無理はない


明らかにライエルや飛燕と違って琉架だけ念入りというか…

男に言わせれば酷い扱いなのである





















そしてもう一つ言えば、捕獲されたはずのソーマは何故かタキシード姿で解放されている





「ってかなんでソーマは無事なわけ?」

女装姿を見なくてすんだという気持ちと、
1人だけ助かってるという気持ちが織り混ざった複雑な感情のままライエルは雪姫に質問する





「流石にソーマさんの女装姿は私たちも見たくないっていう結論になったから…
だからソーマさんはタキシードっていう妥協案らしいよ?」


少し申し訳なさそうに言う雪姫にライエルは複雑そうな顔のまま頷いた




「まぁせやなぁ…
ソーマの女装なんて見たら爆笑するか吐くやろな」

「何を口走ってんだよお前は」

飛燕の言葉にソーマが怒る











現在の飛燕の格好は、紺に朱い花と紫の蝶が描かれた着物を着せられていた

ぱっと見『花魁』のようだ






「そういうお前はその格好似合い過ぎだ」

そうソーマが言い返すと飛燕は嬉しそうに


「あっ!やっぱりそう思うん?
俺も意外といけんねやと思うてたところや♪」

と笑顔で言われてしまった










「…今の嫌味だよね?
なんで褒めてるように聞こえるんだし…」

思わずライエルはそう小さくツッコミを入れた
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