GOD EATER

□霞む希望と錯乱
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「教官!俺たちもリンドウさんの捜索に向かわせて下さい!」

普段は大きな声を出すことのないブレンダンの声がロビーに響く




「何度も言わせるな
それについては正規の部隊が動いている
経過を待て」

ツバキは冷静な態度でブレンダンの言葉を留める

「しかし!人数が多い方が発見の可能性が…」

「くどい」

ツバキの言葉に反論するタツミを遮り言い放つ














「リンドウさんは命の恩人なんです!
だから今度は私達が…」

なおも反論しようとするカノンに対しツバキは

「くどいと言っている!」

と言葉の途中で遮り、一喝する
















「…ツバキさん
支部長がお呼びです」

ヒバリはツバキに控えめにそう言った

「わかった…暫く頼む」

「了解しました」

そう言ってツバキは颯爽とエレベーターへと歩いていった
タツミ達はその後ろ姿を悔しそうに見つめていた













「おい、テメェら…」


ツバキが歩き去ると先輩ゴットイーターのゲンが三人に話しかける
いつもと違い、その声には棘があるようだ
それは怒っているようにもとれた


「あいつの目の前で何人死んだか…
教えてやろうか?」

「あ…」

ゲンの言葉にカノンが言葉を詰まらせる




「ましてや血を分けた弟だ
飛び出したいのはあいつの方だろうに…」

そう言うゲンは悲しそうな顔をしてツバキが去って行った方を見た






















その頃ツバキは、悲しみとやるせなさで壁を叩いていた
誰にも見せない悲痛な顔で…
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