突発的
□星をとってよ、ダーリン
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私は転生した。
転生先は支葵家。
貴族の中でも上級。
しかし、微妙な位置に生まれた。
私は、千里の母の姉として産まれた。
「母さんは――好きなんだ」
クスリ、と笑える昔の記憶。
もう、忘れそうな域だった。
私は狭い世界に生まれた。
私は嫌だ。
李土様と結婚なんてしない。
私は私なりの幸せを見つけてみせるわ。
「茄穂とは違うな」
李土様は言った。
回りは思いどうりにならない私と完璧な妹を比べる。
ストレートに私へ言ったのは、李土様が初めてだ。
「わたしは誰とも似てないわ。わたしはわたし。支葵たばさ」