突発的
□暗躍でございます!
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夜――
『止む終えないが、私たちを公表する事にした』
「はい」
何十人もの仮面を付けた、男女が暗闇の中にいる。
『しかし、全生徒ではない。一部の生徒会役員にだ』
夏王院蓮、高羽隆司、仙堂杏樹にだ。
彼等は、後々厄介なことに脚を突っ込むことになるから。
『何代も隠してきたが、これは終わりではない。私たちが再生する時だ。気に病むことはない。これからは、あちらの生徒会と協力していけば良いのだから』
私は皆を見渡す。
『では、まず厄介な新聞部にでも行こう』
武装している私たちは、周りからみたら誰が誰か分からない。
黒い鴉(からす)のよう。
新聞部の部室につき、私たちのカメラのネガを消し別なのにすり替える。
「お前らが影の生徒会か」
夏王院蓮。
「見つけたぞ、逃げるな」
高羽隆司。
「隆司先輩っ、あの人たち人数多いですよ。……襲いかか――」
仙堂杏樹。
私は前に出る。
『しない。今日は貴方たちを待っていたの』
と、その前に。
『やれ、お前たち』
ドッと、今までどこにいたのか分からないほどの仮面集団がある男二人を捕まえる。
「貴方たちはっ!」
杏樹は驚く。
「またお前ら」
隆司は呆れる。
「新聞部部長、来るなと言ったはずだが」
蓮は、氷のプリンスの異名を持つだけある、冷たい表情。
『ここは私たちに任せてもらいたい』
「俺たちがやる」
『いや、落とし前をな』
私はズンズンと新聞部二人に近づく。
「な、なにを」
「お前ら影の生徒会だろ!で、お前が会長だな!」
夏王院が私を見る。
『ああ、わたしたちが暗躍。……今宵はさぞかし恐い夢を見るのであろうな』
拳に念を入れ、グッと二人のみぞおちにかます。
「あ、な」
「う゛……」
グタリ、と倒れる。
「何をした……」
夏王院蓮が聞く。
『ちょっとね、呪術で私たちのことを忘れさせてもらっただけだよ。と……恐い夢を見せているだけ』
みんな恐い顔だな。
ほんとやだなー。
(偽善者ぶるな)(では、お前らが私たちの立場だとしたら?)
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