突発的

□前世は光源氏
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立花魅姫、14歳。


家は大富豪。


容姿端麗。


頭脳明晰。


運動は少し苦手。


以上はトリップ前の私、立花魅姫のこと。


そして、トリップ後もトリップ前とほぼ同じ。


全く違うといえば、この世界は元いた世界で読んでいた漫画が混合している。


もうひとつ、傍観者がいる。


その女子は、私がトリップしてきたことを知っている。


気づかれてないと思ったら大間違い。


ものすごく険悪な表情で私を傍観している。


『チッ……はぁ』


イライラする。


「魅姫さんっ、あの」


鳳長太郎、テニスの王子様。


「あの、良かったら明日……練習試合するんで見に来ませんか?」


《ふふふ、どうする?立花魅姫。まぁ、貴女なら行くに決まってるよね》


心の声が聞こえる。


廊下で友達と話しているふりして私を見ている傍観者。


『ごめんね、鳳君。その日は用事あるから行けないんだ。また今度誘ってね、ありがとう』


「いえ、じゃあ」


《え?何で何でよ。絶対、立花魅姫なら行くと思ってたのに。まぁでも、次の予約をしたから、焦らす計画ね》


あんたのせいで行けないんだよコノヤロー。


鳳君に悪い事した……。

最悪だわ。


今日は早く帰りたい。


《次は誰を落とすの、立花魅姫》


駄目だ。


2年間耐えたけど我慢ならない。


最近、嫌に私を見てくるし。


私は、奴に近づいて満面の笑みを顔にはって言った。


『君、3組の森愛香さんだよね?あ、逃げないで。話があるのよ』


《どうしよう、どうして、どうして、立花魅姫が……ああ、そうか。アタシをエサにするきなのね。でも、そうはさせないんだから》


「ごめんなさい、立花さん。貴女にかまっている暇はない」


《ざまーみろ。ふふふふ、立花魅姫の今の表情ときたら笑える!甘くみないでよね、誰もがあんたにこびをうるわけないでしょ》


『甘くみないでよね、誰もがあんたにこびをうるわけないでしょ』


「え?」


『森愛香、お前のせいでストレスたまってんだよ。うぜーよ。傍観者気取りしてんじゃねーよ、馬鹿が』


《え、え、ええええ》


『もう、傍観者ごっこは終わりにして。見られて疲れる。……この世界、私に不満があっても自分で解決しな。私、立花魅姫で、自分を保っていないでさ……』


「なん、何で、私の気持ちが分かるの?」


『聞こえるから。すっとね。この世界は孤独なんでしょ、貴女にとって。だから、私を傍観する事で理性を保つ』


「も、う……あんた恐い」


『あら、ありがとう。あ、私の下僕になる?でも、もう一人にはさせないけど?』


口元をつり上げた。


真っ直ぐ彼女の目を見て、もう1つ付け足した。


『やあっと、面白くなりそうなんだよ』



 

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