小説・蓋を開けたら

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 薄暗く小さい部屋。その中で動く2つの気配とともに聞こえてくる2種類の声。


「明日よ。絶対に明日、2人で逃げ切りましょう」


 1つは少女特有の少し高めの声。どこか落ち着いた雰囲気がする。


「分かってるよ、姉さん」


 2つ目の声はどうやら少年のようだ。こちらも落ち着いた雰囲気で、何かの決意の様なものを感じる。


「チャンスは1度きり」

「絶対に、失敗できない」
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