小説・蓋を開けたら

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 家に入り、真っ先に通された部屋。レッドにとって入りなれたその部屋は、一面が魔法陣で覆われている。


「この部屋来るの久しぶりだな〜」


 感慨深げに言いながら、中央に置かれた椅子に腰かけた。レッドの存在を感知して魔法陣が光を帯びる。ピカは飛びはね、警戒で身を固くした。


「はは、大丈夫やで、ピカ」


 がたがたと作業しやすいように机や椅子を動かしながら、マサキは笑った。
 この部屋の魔法陣は、魔力が外に漏れないようにするためのもので、ある種の結界魔法と言える。とは言っても、魔力を外に漏れないようにするだけなので、魔法自体を無効化することは出来ない。魔力を魔法と言う形で変換してしまえば魔法陣は無意味となる。
 魔法陣さえ書くことが出来ればその人物が魔法を使えずとも効果を発揮するタイプなので、使っている人も多い。
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