小説・蓋を開けたら

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 消えた3人の行く先は、言うまでもなくシロガネ山のレッド邸だ。
 一瞬の強烈な光の後、3人の姿が象られ色彩を纏う。この現象について行けていないイエローが目を白黒させて混乱している中、レッド帰宅の挨拶をする。ブルーも慣れたもので、レッドのあいさつに続いた。
 その声を聞き、奥から留守番組が顔を出す。


「移動魔法で来たのか?」

「ああ、イエローが目付けられちゃったみたいでさ」

「明日の朝ってなるとちょっと危ないでしょ?」

「なるほどな」


 奥から現れた2人に、イエローは困惑気味だ。おろおろと視線を彷徨わせ、最終的にレッドに視線を投げた。
 それに気付いたレッドが、2人を紹介する。


「こっちがグリーンで、こっちはシルバー。シルバーは確かイエローより1つ年下だったか?」

「ええ、そうよ」

「(…年上?)」


 自分より年上であることが信じがたいのか、シルバーがイエローをガン見する。イエローは何故見られているのか分からずクエスチョンマークを飛ばしながら、とりあえず、と自己紹介をした。


「え、と、イエローです、この子はチュチュっていいます!これからよろしくお願いします!」

「チュゥ!」


 勢いよく頭を下げるイエローを真似るように、チュチュもぺこりとお辞儀をする。


「グリーンだ」

「…シルバー」


 それに続き、2人も自分で名を告げた。
 とたん、レッドの腹が空腹を訴える音をたてた。全員が振り返れば、レッドが情けない顔で腹を押さえている。


「なあなあ、腹減ったんだけど、なんか残ってない?」


 言った瞬間、再びレッドの腹が鳴る。
 全員が脱力したように肩を落とした。
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