蒼の聖少年と紅の世界

□世界が喰われる話
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ここはどこだ。

何故、俺はここにいる。

俺は今、ここではないどこかで奇妙な化け物から逃げている。

デジモンではない。

だが、人間でもない。

『飴、ちょ〜だい!』

俺は…訳が解らずただひたすら逃げることしか出来ない!

「行き止まりか!くそっ!諦めてたまるか!」

フェンスに足を掛けて飛び出す。

「どけ!邪魔だぁ!」

「ふぇ?」

―ガターン!

「あ痛たたぁ…もがっ!?」

女の口を押さえて黙らせ隠れて通り過ぎるのを

地響きがこっちに近づいていた。



『あなたは、逃げるだけでいいの。逃げて、この世界を守ってくれればいいの。』

この世界を守るために逃げろだって?

そんなの俺が求める力じゃない!

こうなったら戦うしかない!

だが、その前に、無関係なこいつをどうにかしないと。

「もう、超ムカ!…あぁ!バレエ教室に遅れる!…べーぇだ!」
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