Gag
□3人で1つ
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『3人で1つ』
霧野「あ、傘忘れた。神童は?」
神童「俺は持ってるけど。天気予報見なかったのかよ」
霧野「ニュースは見ない。じゃあ入れて」
神童「あぁ、1人なら大丈夫だろ」
霧野「雪奈は?」
神童「教室に置き傘取りに行くって言ってた」
霧野「ふーん。そろそろくるか」
***
雪奈『あった、あった。びちょびちょに濡れて帰るのは嫌だからよかったー』
自分のロッカーから折りたたみ傘を見つけた私は小走りに階段を降りて靴箱のところまで行った。私のことを待ってくれていた二人を見つけて声をかけようとしたが二人の話し声を聞いてやめた。
霧野「あ、傘忘れた。神童は?」
神童「俺は持ってるけど。天気予報見なかったのかよ」
霧野「ニュースは見ない。じゃあ入れて」
神童「あぁ、1人なら大丈夫だろ」
何だ、蘭丸は傘を忘れたのか。拓人の傘は大きいから2人ぐらい余裕だろうな。そう考えた後、私は自分の傘を見つめた。少ししてから決心をつけて頷くと自分の鞄に傘を入れた。
雪奈『蘭丸!拓人!』
霧野「やっと来たのか」
神童「傘はあったのか?」
雪奈『それがね、あると思ってたらなかったんだー』
霧野「いや、それまったく笑い事じゃないから」
神童「霧野も人のこと言えないから」
雪奈『だから拓人の傘入れて!』
神童「別にいいけど・・・」
霧野「お前まで入ったら確実に濡れるだろ!」
雪奈『じゃあ、蘭丸はいっそのこと傘に入らないでびちょびちょになってかえんなよ』
霧野「それは嫌だ!」
神童「はいはい。2人とも入れてやるからさっさと帰るぞ」
雪奈・霧野「はーい」
(ちょっと蘭丸!もうちょっとそっちに行ってよ。私、濡れてるから!)
(俺なんかとっくの前からびっちゃびちゃだっつーの)
(俺の両端でうるさい。っていうか雪奈の鞄から見えてるのって・・・)
(っ!!何も見えてません!!)
(お前、それ傘!!なかったって嘘かよ!)
(雪奈・・・)
(だってー・・・折角だから3人で相合傘したかった・・・)
(・・・まぁ、もうすぐで着くしこのまま帰るか)
(そうだな)
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