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□ブロンドユニバース最強!なのじゃ
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「行くのじゃ、フレン!」
「はぁっ!」

パティが隙をつくり、そこをフレンが魔物に向かって剣で重い一撃を与える。
そんな行動を今日は何回見ただろうか、とふと考える。
お互い声をかけあってるだけあって、息もぴったりでまぁ、戦闘はすぐ終わる。
今日は状態異常を引き起こす魔物も居るのに二人だけは元気で魔物と戦っている。
どうも、それが気にくわない。
戦闘が終わり、ハイタッチをしたりしている2人を見ていると横でエステルが近くに来てぽつりとつぶやいた。
「2人、とても仲がいいですね」
「そうだな」
「ユーリ、何か機嫌悪いです?」
「ぃや・・別に」
どうも、俺は傍から見ても分かるほど不機嫌らしい。
「もしかして、妬いてるんです?」
「んなわけあるかよ」
呆れ気味に言うがまんざらでもなかったりする。
「フレン、ブロンドユニバースは最強なのじゃ!」
「そうだね、パティ」
なんて横では楽しそうに会話している。
・・・ブロンドユニバース?聞きなれない単語を耳にした。
その意味が分からず、隣に居たエステルにたずねてみる。
「なぁ、ブロンドユニバースって何だ?」
エステルは首をひねって
「私にも分かんないです・・」
といった。
明らかに2人に関係のありそうな単語だったため、2人にたずねてみることにした。
「なぁ、お前ら。ブロンドユニバースって何だ?」
「何じゃ、ユーリ。気になるのか?」
「ぃや・・・だって、聞きなれない言葉だし」
「ユーリ、それ僕とパティのことだよ?」
「お前ら?」
「なのじゃ!コンビ名みたいなものじゃ!」
パティは腰に手を当て誇らしげに言っている。
「うちとフレンは結構相性がいいみたいでの、せっかくだから戦闘スタイルの1つに加えて名前もつけてみたのじゃ!」
コレで納得した。
2人が常に声をかけあって戦い、隙を作って撃を加える。
それも一種の戦闘スタイルなのだ。
「なるほどな・・・・。んじゃぁ、状態異常に2人だけならないのは?」
「さぁ?」
「分かんないのじゃ」
とこちらに理由はないらしい。
「何か気にくわねえな」
「何じゃ、ユーリ。うちがフレンと組んでるから妬いとるのか?」
「ユーリ?」
「フレン、俺らも俺らだけの戦闘スタイル作ろうぜ。何かパティだけずりぃ」
「ずるいって・・・」
フレンは呆れたようにため息をついた。
「ダメか?」
「別にダメじゃないけど・・・・」
「じゃぁ、決まり。今から作るぞ。下町組みの戦闘スタイル」
「分かったよ」
コレを聞いたパティは
「あー!フレンばっかずるいのじゃ!うちもユーリと作りたいのじゃ!」
と文句を言い始めた。
「あー、はいはい。先にリタかジュディと作って来い」
「お、それもいいのう!」
パティは何故か納得したようでジュディとリタのところに走っていってしまった。
「さ!ブロンドユニバース以上の戦闘スタイル作るぞ!」
そうだ、パティには負けられない。
フレンのことは自分のほうが知っている。もしかしたら俺の恋敵(ライバル)はパティだったりしてな。


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