稲妻

□君は女に憧れていた
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好きか聞かれたら好きと答える。
愛してるか聞かれたら世界中の誰よりもと答える。
そうすると君は寂しそうな顔で僕もと言う。
いつからだったか君は自分から好きだと、愛してると言葉にしなくなった。
君は、別に俺のことを嫌いになったわけじゃないんだよね。だって、その証拠にお互いを抱きしめあう手はこんなにも強い。
ただ辛いだけなんだ。こんなにもお互いを愛しているのに実らない恋をし続けることが。
片方が女だったらよかったのに、と僕も思う。でも君ほどじゃない。
君はすぐにでもこの辛い気持ちのまま言うだろうね。別れようって。


『君は女に憧れていた』
(君はよくいっていたよね、女になりたいって)



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