蝶よ華よ

□第二十四章 きみを探す
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「さて、どうやって仲間探そうか?」



「校内ぐるっと周ってみるとか!」

「いやー、無闇に歩き回っても疲れるだけじゃない?杏たちと違って、僕は荷物(お椀)もあるわけだし」

「だってアテなんてないし。水羽くんが一寸法師なのは仕方ないし?ねー、陸」

「…………」

「陸?」


会話の途中で杏が振り返ると、陸は少し俯いて立ち尽くしていた。


「陸、どうかした?顔赤いけど」

「えっ?!あ、ううん!何でもないよ」


水羽に話し掛けられて我に返った陸は慌ててごまかすが、その横でニヤリと笑う影があった。




「はっはーん。さては狩人の士都麻先輩に惚れ直したね?」

「え」

「ちょ?!違っ!!」

「へぇ……そうなんだ?」

「いや、あのね……ただ、コスプレってすごいんだなー、なんて、思っただけで」

「うわ、目覚めちゃった感じ?」

「違うから!!」


きゃー、と言わんばかりに両頬に手を当てる杏と、イヤににこにこしてる水羽。


「……ちょっと着替えただけなのに、急にあんな大胆になって……その、驚いただけだよ」

「「ふーーん?」」



(信用してないな、これは……)


(光晴の場合、急でもない気がするけど。……この話、光晴にはしない方がいいだろうな)





「もうこの話は終わり!仲間探しするんでしょ!」


場の空気を変えるべく、陸は本来の目的を持ち出して踵を返す。


「ちょっと陸!はぐれるのはナシだよ!」

「どこに行くつもり?」




「とりあえず、三年二組!」


 
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