がくはいわーるど

□spiteful
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「早くがっちゃん帰らんかなあ…」




今日はガクトがツアーから帰ってくる日であったため、ハイドは朝から彼の帰りを待っていた。




ハグをして、甘いキスをし優しく抱いてもらいたい。

愛しい人がいない夜はとても長く寂しいものだった。





時刻は午後の10時。
そろそろ帰ってくるだろうか、と気分を弾ませていた。





「……ん?」





ふと、その大きな瞳にうつった小瓶。
ラベルを見やると、そこにはガクトの達筆で
『ハイドへ』
と書いていた。





「…あっ!そうやがっちゃんが買ってきてくれたビタミン剤やった!」





季節は夏に入り、紫外線が気になったハイドのためにガクトが以前購入したものである。





「とりあえず一錠飲んでみよ」





クルクルと瓶の蓋を回し、ピンク色をした錠剤を水と一緒に流し込んだ。


変わった色をしたビタミン剤だ、というひとつの疑問を蔓延らせながら。





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