れいんぼーわーるど
□好き、愛してる。
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目の前にいる者は、本当に自分と同じ男なのだろうか──…。
しなやかに揺れる長い髪。
大きな漆黒の瞳。
雪の様に白く透き通る肌。
血の様に赤い唇。
そして
淫佚に浸るその身体。
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「サークラッ あがったよー」
「はーい…」
寝室に居てくつろいでた俺は、風呂場から聞こえたハイドの声に身体を起こした。
「タオル…どこだったけ」
手当たり次第にタオルを探すが見つからない。
すると、寝室のドアが勢いよく開いた。
「なっなんで裸なんだよ!?」
「サクラがタオル持ってきてくれへんからやっ」
ちょ、待て。
今ハイドは風呂あがりな訳で…
髪は濡れて滴が滴り、シャンプーの匂いがしている…。
おまけに真っ裸だ。
「いいから服着ろ。目のやり場に困るわ」
「はぁい。……あ、丁度ええのあったわ」
するとハイドは何を考えたのか、タオルを探す為に開けておいた たんすから俺のシャツを取りだし、着始めた。