白哉長編

□自分との出会い
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『喜助。』










『はい、何でショウ?』








『昨晩、いろりが儂に話したのじゃが、あやつ、朽木ルキアと友人になれたと嬉しそうに話しておった。』








『ほーう、そぁれはよかった』






『すっとぼけるでない。何が言いたいかわかっておるだろう?』








夜一は、わかりにくい表情をしていた。





『いろりがもし、尸魂界に帰り、白哉坊の家に入ったら…あの二人…朽木ルキアといろりは姉妹関係になる。
少しほつれたら複雑な関係になるぞ』









夜一は、厳しい顔になった。



























『いや、それは問題ないと思いますよン?』














喜助は明るく言ってのけた。



『だっていろりサン、そういうの気にしない人でショ?
それに心配する必要はないッス。
尸魂界に帰ったらアタシ達、もう他人になるんスから…』








『…そうか。もう、儂の妹ではなくなる日も近いのじゃな…。』























『ほーっら!』






喜助は先ほどよりも更に明るい声で空気を変えた。








『そんなことより、準備はいいんですか?可愛い妹の卍解修行をするんですよ?
だから準備は周到にしておかないと。
ねえ、夜一サン。黒崎サンといろりサンを接触させたのは、黒崎サンの霊圧の影響を受けさせてさらなる能力の覚醒を助けようとしたんでショ?』







『わかっておったか。じゃがいろりは、目的を知らずに行ったせいで、魂葬を一護にさせずに自分でやった。
だから、一護の霊圧を実際に知らぬ。
…やはり修行は過酷になるやもしれん…。』











苦難というのは、生きる上で必ず必要なことの一つだ。
だというのに、元隠密機動である夜一でさえ、いろりに情が移ってしまう。

儂も衰えたものだ、と夜一は心の中で自らを嘲笑った。












『いろりサンが帰ってきたら、始めますよ。』











『……。』
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