白哉長編

□見物
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児童公園。














2人の女性死神がベンチで座って話していた。






















『変わっているのですね、一護君は。』



『だがな、まだ出会って2月もないが、不思議と信じられる奴でもあるのだ。
あ奴を見ていると、私は…
一護によく似た性格だ…あの方も。』






ルキアが少し泣きそうな顔になっているのを見て察したか、いろりは『あの方』について触れなかった。









『ねえ、ルキアさん、朽木家について…聞かせてくれませんか?』



『何故…』





『あたし、前言いましたね。幼いころの記憶がない…と。』



『あぁ。』




『でも、あなたを知って、朽木という言葉を聞いて、思ったの。
私の無くした記憶の中で、朽木という言葉は大きな存在だったって、そう直感したの。
だけど、今まで何でも教えてくださった喜助さまも…義姉さまも…それについてだけは教えてくださらない…。何も教えてくれない…。
でも、朽木家の人から何か話が聞ければ、きっと何かがわかる気がするんです…!』


いろりは俯いてルキアの袖を握る。



『欲しい…私の幼いころを思い出す糧が。』





『わかった。分かる事だけでも話す。だから…そんな哀しそうな顔をしないでほしい』





ルキアが優しい目で言った。





『朽木家は、靜霊廷の四大貴族の一つという名門だ。
私は流魂街出身だが、兄様が亡き奥方に私が生き写しだということで、養子に。』



『兄様?』




『朽木家の当主だ。六番隊隊長をしている。私はあの方に妹として引き取られた。』




『なんだか…知ってる気がする…
名前、聞いてもいいですか?』





『彼の名は、朽木…』

























































ピピピピピピピピピッ































『虚か!』




『虚…こんな時にですか…!』




『沢山来ている、手分けして退治するぞ!』




『わかりましたわ!…御無事で。
まだ貴方からその方の名前を聞いていませんから。』




『わかっている。いろり、貴様も無事で来い。
まだいろりから、過去の話を聞いておらんからな!』






















だが、それからルキアに再会してゆっくりと話す時は随分と先になるのだ。
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