立海
□クリスマス(甘)
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電車に乗って町の方に行って、駅でプリクラ撮ったり、カラオケやったり。
プリクラ、赤也超うつりいい!
やっぱテニス部レギュラーで女子からの人気かっさらってるだけあるな〜なんて。
このプリクラは一生の宝物にするんだ☆
初め元気ないな〜って思った赤也だったけど、私の勘違いだったみたい。
すごく楽しそうだったし、いっぱい笑ってた。
いっぱい笑ってたのは、私も同じだけどね―――・・・
そうこうしてるうちに暗くなってきて、私と赤也は駅の外に出た。
イルミネーションを、観るために。
ここのイルミネーションは、8時になると一斉にライトアップする。
「8時まであと何分っスか?」
「もう30秒だよ!」
30,29,28…10,9…3,2,1…
パッ
「わぁ〜〜〜〜!!!」
イルミネーションのあまりにもの綺麗さに、思わず叫んでしまった。
青、白、ピンク・・・あたり一斉にライトがつき、さっきまでとは全然違う景色になった。
「赤也、きれいだよ!見て!」
「ははっ」
「何笑ってんの、急に!」
「いや、名前先輩がかわいいな〜と思っただけっスよ!」
「なっ///」
顔が赤くなっていくのが分かった。
良かった、今暗闇で―――
恥ずかしさを紛らわすために、私はバッグの中を探って
“あるもの”を取り出して、急いで赤也に話しかけた。
「赤也っ!」
「何スか?」
「私、赤也にクリスマスプレゼントがあるんだ!」
「マジっスか!?」
「うん♪」
私は持っていた包みを、赤也に手渡した。
「はい、赤也!メリークリスマス☆」
「ありがとうございますっ!!っとー…開けてもいいっスか?」
「もちろん!」
赤也はガサガサとラッピングのリボンをほどいて、中身を見る。
「マフラー?」
「うん。初めてのクリスマスで手作りはやりすぎかな〜と思ったんだけど・・・
赤也いっつもマフラーしてなくて寒そうだったし・・・・・・それに・・・・・・
赤也のこと大好きだって分かって欲しくて!」
言った、ついに言った!
だけど赤也からは、一向に返事がない。
・・・赤也?
やっぱり、最初からこれはやりすぎだったのかな?
もしかしたら、困ってるのかも・・・
急に不安に襲われて、赤也の方を見ると・・・