短編 -other-
□君だけにある輝き(白石/ほのぼの)
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それから授業が始まった。
1時間目は、私の苦手な数学。
・・・でも苦手な科目に限って、指されるんだよねぇ・・・
指されて答えられなくて、
先生からのお説教をくらって・・・
「ったく・・・そのままじゃ良い大学行けないぞ?
じゃぁ白石、代わりに答えてやってくれ」
「あー、はい」
白石が言う答えは、勿論正解。
・・・“聖書”だもんね、白石は。
その授業終了後の休み時間。
菜々と2人で分からない問題を白石に聞きに行こうかと思ったら、先客。
「なあ白石くん、この問題出来た?」
「一応やけど・・・」
「教えてくれへん?うちいくら考えても分からへんねん」
「いいで。ここはなー・・・」
クラスで白石の次に成績のいい、真下さんだった。
白石が真下さんに教えているのは、
私が見ても暗号にしか見えないような、超発展問題。
何だかそれを見ているうちに―――――・・・
・・・――――急に悲しくなった。
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