氷帝
□午後7時30分(ほのぼの切)
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私が初めて彼に会ったのは、2週間前の事だった。
部活帰り、友達の友達*名前に一緒に何か食べないかと誘われて頷いたのが全ての始まり。
友達*名前がつい最近見付けたという、学校からは少し離れたファミレスに入ると…彼が居た。
たまたま隣の席になった、他校の男子2人組。
制服で、すぐに近くの氷帝学園の生徒だという事が分かった。
一人は長めの髪に眼鏡をかけた男の子。
もう一人はおかっぱ頭の男の子。
本来なら眼鏡の男の子のようなタイプが好きな私。
けど…この日私は、あろうことかおかっぱ頭の方に見惚れてしまった。
ほとんど表情を変えない眼鏡くんに対して、くるくるとよく動く表情。
見ていて飽きないな、と思った。
家に帰ってからも、楽しそうなおかっぱくんの顔が脳裏から消える事はなく。
この時―…不覚にも私は、恋をしてしまったんだ。
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